本場イタリアのピザ!種類・食べ方・値段・店・歴史・有名な理由などをくわしく解説
イタリア旅行を計画中の皆さん、本場のピザはいかがですか?イタリアは、ピザの発祥地として世界中で知られています。
この記事では、イタリアのピザの特徴や歴史のほか、食べ方や現地でのおすすめのピザ店までご紹介します。イタリア旅行に行く方にはもちろん、イタリアンやピザが大好きな方にとっても魅力的な、ピザの情報が満載です。
イタリアのピザとは
イタリアのピザの歴史
イタリアのピザの歴史は、16世紀頃のナポリにさかのぼります。当時、ナポリは様々な国の支配下にあり、多様な文化が交錯する都市でした。この環境の中で、地元で採れたトマトやモッツァレラチーズを、手軽な食事として、平らなパンにのせて食べる習慣が生まれました。これがピザの原型となったのです。
現代のピザが登場したのは18世紀後半です。当初、ピザは貧しい人々の食べ物でしたが、その美味しさはすぐに評判となり、観光客がナポリを訪れる理由の一つになるほどでした。
19世紀末には、イタリア王室のマルゲリータ王妃がナポリを訪れた際に、ピッツェリア・ブランディで特別に作られたピザを食べたという逸話も残っています。このピザは、イタリア国旗の色(赤・白・緑)を表現したトマト、モッツァレラチーズ、バジルをトッピングしたもので、これが現在の「ピッツァ・マルゲリータ」の由来となっています。
イタリアのピザが有名な理由
イタリアのピザが世界中で愛される理由は、素材、調理法、地域性にあります。
イタリアのピザには、シンプルで素材のよい材料が使われます。たとえば、ナポリピザでは、地元で採れた新鮮なトマト、水牛のモッツァレラチーズ、香り豊かなバジルなど、最高級の食材を使用します。
また、調理法も魅力の一つです。特にナポリピザは、400度以上の高温の薪窯で、わずか60〜90秒ほどで焼き上げられます。この調理法により、外はカリッと、中はモチモチとした独特の食感が生まれるのです。
さらに、イタリアのピザには、地域ごとに異なる特徴があります。これは、イタリアの食文化の多様性を反映しており、旅行者にとっては各地で異なるピザを楽しめる魅力となっています。
イタリアと日本のピザの違い
イタリアと日本のピザには、生地、トッピング、サイズなどに大きな違いがあります。
イタリアのピザ、特にナポリピザは、薄くてクリスピーな生地が特徴です。一方、日本のピザは、パン生地に近い、厚みがありふかふかした生地が一般的です。
トッピングも大きく異なります。イタリアのピザは、トマトソース、モッツァレラチーズ、バジルというように、シンプルな材料を使用し、素材の味を活かすことを重視します。対して、日本のピザは多種多様なトッピングを楽しむ傾向があり、たとえばマヨネーズやコーンなど、イタリアではあまり見かけないトッピングも人気です。
また、イタリアのピザは、個人で一枚食べることを想定しており、大きさは日本のピザよりもやや小さめです。
イタリアピザの種類・特徴・材料
ナポリピザとは
ナポリピザは、イタリアのピザの中でも最も有名で、ピザの原点ともいえるものです。その特徴は、薄くてもちもちした食感の生地、シンプルなトッピング、そして高温の薪窯での調理法にあります。
ナポリピザの生地は、小麦粉、水、塩、イーストのみで作られ、発酵時間を長くとることで独特の風味と食感を生み出します。トッピングは、サンマルツァーノ種のトマト、水牛のモッツァレラチーズ、新鮮なバジル、エクストラバージンオリーブオイルなど、厳選された材料を使用します。
最も有名なナポリピザは、マルゲリータとマリナーラです。マルゲリータは、トマト、モッツァレラチーズ、バジルをトッピングしたものです。マリナーラはさらにシンプルで、トマトソース、ニンニク、オレガノ、オリーブオイルだけでできています。
ナポリピザの調理法も特徴的です。400度以上の高温の薪窯で、わずか60〜90秒ほどで焼き上げられます。この調理法により、生地の外側はカリッとし、内側はモチモチとした食感になります。また、高温で焼くことで、食材の旨味が凝縮され、独特の香ばしさが生まれるのです。
ローマピザとは
ローマピザは、ナポリピザとはまた違った魅力を持っています。その特徴は、薄くてパリパリとした生地、長方形の形状、そしてバラエティ豊かなトッピングにあります。
ローマピザの生地は、ナポリピザよりもさらに薄く、オリーブオイルを加えることで、サクサクとした食感が生まれます。形状は長方形が一般的で、大きな長方形のピザを切り分けて販売されることも多いです。
トッピングは、ナポリピザよりも種類が豊富です。チーズやハム、野菜など、様々な材料を組み合わせて楽しむことができます。ローマの名物ピザの一つ、「ピッツァ・ビアンカ」は、生地にオリーブオイルとローズマリーだけをのせた非常にシンプルなものですが、その素朴な美味しさが人気です。
ローマピザは、ナポリピザほど高温ではない石窯で焼かれます。焼き時間も長めで、これによってカリカリとした食感が生まれるのです。
シチリアピザとは
シチリアピザは、イタリア南部のシチリア島発祥のピザで、他の2種類とはかなり異なる特徴を持っています。
その最大の特徴は、厚くてふわふわとした生地です。シチリアピザの生地は、小麦粉、水、イーストに加えて、オリーブオイルを多めに使用します。これにより、パンのような食感の厚い生地ができあがります。形状は四角形が一般的で、大きな四角いピザを切り分けて販売されることが多いです。
シチリア島は、様々な食材が豊富に採れる地域であるため、トッピングは豊富で、地元の食材を活かしたものが多いのも特徴です。
シチリアピザの代表的な一つであるスフィンチョーネは、厚い生地にトマトソース、アンチョビ、オニオン、ハーブ、チーズをたっぷりとのせたものです。ボリューム満点で、一切れでお腹いっぱいになるほどです。
シチリアピザは、通常は電気オーブンで焼かれます。生地が厚いため、じっくりと時間をかけて焼き上げることで、外はカリッと、中はふわふわとした食感が生まれるのです。
イタリアでのピザの食べ方
レストラン(ピッツェリア) vs ピザスタンド
イタリアでピザを楽しめる場所は大きく分けて2つで、レストラン(ピッツェリア)とピザスタンドです。
ピッツェリアは、座ってゆっくりとピザを楽しむことができる本格的なレストランです。ここでは、注文を受けてから焼き上げる出来立てのピザを味わえます。特に、薪窯で焼く本格的なナポリピザを楽しみたい場合は、ピッツェリアがおすすめです。また、ピザ以外のアンティパストやパスタ、デザートなども一緒に楽しめるのが魅力です。
一方、ピザスタンドは、気軽に立ち寄って手軽にピザを楽しめる場所です。多くの場合、あらかじめ焼かれたピザを切り売りしています。特にローマでは、長方形のピザを好みの大きさに切り分けて販売するピッツァ・アル・タリオという形式が一般的です。観光地を歩き回りながら、小腹が空いたときにサッと立ち寄れるのが魅力です。
ゆっくりと本格的なピザを楽しみたいなら、ピッツェリアがおすすめです。一方、価格面では、一般的にピザスタンドの方が安価です。また、様々な種類のピザを少しずつ試せるのも、ピザスタンドの利点です。
手で食べる?フォークを使う?
イタリアでは、ピザは手で食べるのが伝統的な食べ方です。特に、ナポリピザは手で食べることを前提に作られています。ピザを手で食べる際は、まず、ピザを8等分にカットします。そして、一切れを手に取り、先端から少しずつ折りながら食べていきます。
ただし、最近では、特に高級レストランなどでは、ナイフとフォークを使って食べる人も増えています。また、ローマピザやシチリアピザなど、生地が薄くてパリパリしているものや、トッピングが多いものは、ナイフとフォークを使って食べることが多いです。
シェアする?一人一枚?
イタリアでは、ピザは基本的に一人一枚を注文するのが一般的です。イタリアのピザ、特にナポリピザは、一人分のサイズで作られています。直径30センチほどで、生地が薄いため、一人で十分に食べきれる量です。また、イタリア人にとってピザは主食の一つであり、一人一枚食べるのが当たり前なのです。
ただし、最近では特に観光客向けのレストランなどでは、大きなピザをシェアすることもできるようになってきています。また、ピッツェリアによっては、ハーフ&ハーフのピザを提供しているところもあります。
ピザに合うドリンク・アルコール
イタリアでは、ピザに合わせて様々な飲み物が楽しまれています。
最もポピュラーなのはビールで、特に軽めのラガービールがよく合います。ワインも人気で、赤ワインなら軽めのキャンティやバルベーラ、白ワインならフリッツァンテ(微発泡)タイプがおすすめです。
ノンアルコール派には、ミネラルウォーターやスパークリングウォーター、イタリアの伝統的な炭酸飲料であるガッソーザがおすすめです。
そして、食後にはエスプレッソを楽しむのが、イタリアンスタイルです。
イタリアのピザの値段
イタリアのピザの価格は、場所や店の格によって異なります。
一般的なピッツェリアでは、ベーシックなピザが6〜10ユーロ程度、高級なトッピングのものは10〜15ユーロほどです。高級レストランでは20ユーロを超えることもあります。ただし、テーブルチャージ(コペルト)が別途かかることがあるので、気に留めておきましょう。これは通常1〜3ユーロ程度です。
一方、ピザスタンドやテイクアウト店ではより安価で、ローマのピッツァ・アル・タリオでは1ユーロ程度から購入できます。
イタリアのピザ店
イタリアの中でも、ナポリはピザの発祥地として知られており、多くの有名ピッツェリアがあります。ここでは、ナポリで特に人気のあるピザ店をいくつかご紹介します。
Pizzeria Brandi
マルゲリータが誕生したとされる伝説の店です。1889年にマルゲリータ王妃がナポリを訪問した際に、当時の料理長ラファエレ・エスポジトが、イタリア国旗の色を表現したピッツァを考案しました。店内には、マルゲリータ王妃からの感謝状のレプリカが飾られています。
L'Antica Pizzeria da Michele
1870年創業の老舗で、ナポリピザの代名詞とも呼ばれる名店です。マルゲリータとマリナーラの2種類しかメニューにありませんが、その味は世界中を魅了しています。映画「食べて、祈って、恋をして」の舞台にもなった店です。
Zia Esterina Sorbillo
1935年創業の人気店で、イタリアのグルメガイド『ガンベロロッソ』で最高評価を獲得しています。現在はナポリ市内に複数の店舗を構えていて、伝統的なナポリピザはもちろん、創作ピザも人気です。
50 Kalò
伝統的なナポリピッツァの技法を大切にしながら、高品質な食材と独自の製法にこだわり、国際的に評価される店舗として成長を続けています。2018年にはロンドンに支店をオープンしています。
Starita
1901年創業の老舗で、創業当初はフリッテリア(揚げ物屋)として始まりました。イタリアのグルメガイド『ガンベロロッソ』で高評価を獲得していて、ニューヨークや日本にも進出しています。
イタリアでピザを注文するときに使う英語
イタリアのピッツェリアでは、英語のメニューが用意されていることも多いですが、地元の人気店では、イタリア語のみのメニューしかないこともあります。そんなときに役立つ、簡単な英語フレーズをいくつかご紹介します。
「ピザをください」
- "Pizza, please."(ピザをください)
- "Can I get a pizza?"(ピザをもらえますか?)
特定のピザを注文する
- "Margherita, please."(マルゲリータをください)
- "Marinara, please."(マリナーラをください)
トッピングについて聞く
- "What's on this pizza?"(このピザには何が乗っていますか?)
- "Any mushrooms on this?"(これにマッシュルームは乗っていますか?)
トッピングの追加や変更を頼む
- "Extra cheese, please."(チーズを追加してください)
- "No olives, please."(オリーブを抜いてください)
おすすめを聞く
- "What's your best pizza?"(一番おすすめのピザは何ですか?)
- "Any recommendations?"(何かおすすめはありますか?)
サイズを聞く
- "What sizes?"(サイズは何がありますか?)
- "Is this for one?"(これは1人分ですか?)
ピザは英語では「pizza(ピッツァ)」といいます。
なお、イタリアでは、簡単なイタリア語を使おうとする姿勢が好意的に受け取られることも多いです。たとえば、「ありがとう」を意味する「Grazie(グラッツィエ)」や、「お願いします」を意味する「Per favore(ペル・ファヴォーレ)」などの基本的なフレーズを使ってみるのもよいでしょう。
おわりに
イタリアのピザの魅力について、歴史から種類、食べ方、おすすめのお店まで、幅広くご紹介しました。イタリアでのピザ体験は、まさに文化体験。その土地ならではの食材や調理法、そして長い歴史に裏打ちされた味わいは、きっと忘れられない思い出になるはずです。
そして、イタリア旅行で楽しめるのはピザだけではありません。各地域に根ざした多様な料理の数々も、ぜひ体験してみてください。たとえば、ローマのカルボナーラやアマトリチャーナ、フィレンツェのビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ、ミラノのリゾット・アッラ・ミラネーゼなど、どれも絶品です。
イタリア旅行中は、インターネットに接続できると便利です。人気店の最新情報をチェックしたり、オンライン予約システムを利用したりすることで、より効率的に、おいしいピザを楽しむことができるでしょう。また、食事の写真をSNSにアップロードして、友人や家族と感動を共有するのもおすすめです。
1.返却は帰国日翌日までの消印有効となり翌日の消印を過ぎますと延滞料金がかかります。
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