ドイツのソーセージ!おすすめ10種類・食べ方は?有名な理由や歴史も徹底解説
ドイツ旅行で絶対に外せないのが、本場のソーセージ。でも、種類が多すぎて何を食べればいいか分からない…そんな悩みが出てきてしまうかもしれません。
この記事では、ドイツソーセージの基礎知識から、おすすめの種類、そして現地での楽しみ方まで、徹底的にご紹介します。
さらに、ビールとの相性や、日本に持ち帰れるお土産情報まで。この記事を読めば、あなたもドイツソーセージマスターになれること間違いなしです。
ドイツソーセージとは
ドイツではなぜソーセージが有名なのか
ドイツでソーセージが有名になった理由は、その歴史と地理的条件に深く関係しています。
ドイツは寒冷な気候で、冬が長く厳しい地域が多くあります。そのため、昔から食料を長期保存する必要がありました。ソーセージは、肉を細かく刻んで香辛料を加え、腸詰めにすることで長期保存を可能にした知恵の結晶なのです。
また、ドイツは地方分権の歴史が長く、各地域で独自の食文化が発展しました。そのため、地域ごとに特色あるソーセージが生まれ、多様性に富んだソーセージ文化が形成されたのです。
ドイツソーセージの歴史
ドイツのソーセージの歴史は古く、その起源は紀元前にまで遡ります。古代ローマでは、肉を保存するために塩漬けし、腸に詰めたものがソーセージの原型となりました。中世になると、修道院や城塞を中心にソーセージ作りの技術が発展し、各地域で独自のレシピが生まれました。
16世紀になると、ニュルンベルクやフランクフルトなどの都市で、ソーセージ作りの職人組合が結成されます。これにより、品質管理や技術の伝承が体系化され、ソーセージ作りはさらに洗練されていきました。
19世紀の産業革命期には、ソーセージの大量生産が可能になり、一般庶民の食卓にも広く普及するようになりました。この頃から、現代のようなソーセージの多様性が生まれ始めたのです。
20世紀に入ると、ドイツのソーセージは世界中に広まり、国際的な人気を博すようになりました。今では、ドイツ料理を代表する食べ物として、世界中の人々に愛されています。
ドイツのソーセージは大きく分けると3種類
ドイツのソーセージは、その製法によって大きく3つのカテゴリーに分類されます。
生ソーセージ
生ソーセージ(Rohwurst / ロー・ヴルスト)は、生の肉を使用し、熟成や燻製によって食べられるようにしたソーセージです。サラミやメットヴルストなどがこのカテゴリーに含まれます。生ソーセージは、パンに塗って食べたり、前菜として楽しんだりします。
ゆでソーセージ
ゆで(加熱)ソーセージ(Brühwurst / ブリュー・ヴルスト)は、最も種類が多いソーセージで、生の肉をペースト状にし、腸詰めした後に湯煎で調理します。フランクフルター・ヴルストやヴァイスヴルストなど、多くの人気ソーセージがこのカテゴリーに属します。
調理ソーセージ
調理ソーセージ(Kochwurst / コッホ・ヴルスト)は、すでに調理された肉や内臓を使用し、再度加熱調理して作るソーセージです。レバーヴルストやブルートヴルストなどが含まれます。
ウインナーとの違い
ウインナーとの違いについても触れておきましょう。
- 原料の差:ウインナーは牛肉と豚肉をバランス良く使用することが一般的ですが、ドイツソーセージは豚肉を主体とするものが多く、地域によっては羊肉や馬肉を使用するものもあります。
- 形状の差:ウインナーは細長い円筒形が一般的ですが、ドイツソーセージは種類によって太さや長さが異なり、リング状やU字形のものも存在します。
- スパイスの差:ウインナーは比較的シンプルな味付けであることが多いですが、ドイツソーセージは地域や種類によって様々なスパイスが使われ、風味も多様です。
ドイツ旅行で食べたいおすすめのソーセージ
ドイツには1500種類以上ものソーセージがあると言われていますが、この記事では特においしく、人気のある10種類をピックアップしてご紹介します。
ヴァイスヴルスト
ヴァイスヴルスト(Weißwurst)は、南ドイツのバイエルン州、特にミュンヘンの名物ソーセージです。白い色が特徴的で、見た目はぷるんとしています。
このソーセージは、仔牛肉を主原料とし、豚肉や豚の背脂を加えて作られています。また、パセリやレモン、玉ねぎなどの香辛料が入っていて、独特の風味を楽しむことができます。
ヴァイスヴルストは、ゆでて食べるのが一般的です。ドイツの朝食の定番メニューで、特にバイエルン地方では、日曜日の朝食にヴァイスヴルストを食べる習慣が根付いています。プレッツェル(ドイツの伝統的なパン)と甘いマスタード(Süßer Senf)を添えてよく食べられます。
ブラートヴルスト
ブラートヴルスト(Bratwurst)は、おそらくドイツで最も一般的なソーセージでしょう。
このソーセージは豚肉を主原料としていますが、時には牛肉も混ぜて作られることがあります。風味豊かな味わいを生み出すため、マジョラム、ナツメグ、黒コショウなどの香辛料が使われています。
ブラートヴルストの調理方法としては、グリルや炭火で焼くのが主流です。そして、パンに挟んで食べたり、ザワークラウト(キャベツの酢漬け)やポテトサラダと一緒に食べたりします。
屋台やビアガーデンでよく見かけるソーセージなので、観光の際にも気軽に本場の味を試すことができます。
カレーブルスト
カレーブルスト(Currywurst)は、戦後のベルリンで生まれた比較的新しいソーセージ料理です。B級グルメの代表格として、ドイツ人に広く愛されています。
ボイルしたブラートヴルストを基本としていて、その上に特製のカレー風味のケチャップソースがかけられ、さらにカレー粉が振りかけられています。
カレーブルストは、屋台やファストフード店でよく見かける人気メニューです。通常、フライドポテトと一緒に提供されることが多く、ドイツの街角で手軽に楽しむことができます。また、多くのお店では辛さの調節ができるので、自分好みの辛さを注文することができます。
クノーブラウヴルスト
クノーブラウヴルスト(Knoblauchwurst)は、豚肉を主原料とし、たっぷりのニンニクが入っているのが特徴です。多くの場合、スモークされていて、これが独特の風味を生み出しています。食感はやや硬めで、そのまま食べたり、焼いて食べたりと、様々な楽しみ方ができます。
クノーブラウヴルストは、特にビールのおつまみとして高い人気を誇っています。ビアホールやパブで、このソーセージとビールを楽しむ光景はよく見られます。
フランクフルター・ヴルスト
フランクフルター・ヴルスト(Frankfurter Würstchen)は、日本でも「フランクフルトソーセージ」として広く知られているソーセージです。
豚肉100%で作られているのが特徴で、スモークされており、これが独特の香りを生み出しています。形状は細長く、見た目も特徴的です。一般的にゆでて食べられますが、その調理方法も風味を引き立てる要素になっています。
マスタードを付けて食べるのが定番で、また、ポテトサラダやザワークラウトと一緒に食べるのもおいしい組み合わせです。
レーゲンスブルガー
レーゲンスブルガー(Regensburger)は、バイエルン州のレーゲンスブルクという街の名物ソーセージです。この街は、世界最古のソーセージ専門店があることでも知られています。
このソーセージの特徴は、豚肉と牛肉を混ぜ合わせて作られていることです。その中に角切りの肉が入っているため、噛むたびに楽しい食感を味わうことができます。また、スモークされているため、深みのある香りも魅力の一つです。
レーゲンスブルガーを楽しむ伝統的な方法として、「Regensburger mit Alles」という食べ方があります。これは、白パンやロールパンなどの小さなパンに、レーゲンスブルガーを挟み、甘いマスタードとピクルスを添えて食べる方法です。この組み合わせによって、ソーセージの旨味、パンの食感、マスタードの甘さ、ピクルスの酸味が絶妙なバランスで楽しめます。
ニュルンベルガー・ヴルスト
ニュルンベルガー・ヴルスト(Nürnberger Rostbratwurst)は、ニュルンベルク名物の、わずか7~9cmほどの小さなサイズのソーセージです。その歴史は驚くほど古く、14世紀にまで遡るとされています。
ハーブの香りが特徴的で、これが独特の風味を生み出しています。主原料は豚肉で、これを丁寧に加工して作られます。調理方法としては、焼いて食べるのが一般的で、これによってソーセージの旨味が引き立ちます。
このソーセージは、通常6本か12本セットで提供されます。伝統的な食べ方としては、ザワークラウトやポテトサラダと一緒に楽しむのが定番です。現地では「3 im Weggla」という食べ方も人気があります。これは、小さなパンに3本のソーセージを挟んで食べる方法で、手軽に楽しめるストリートフードとして愛されています。
メットヴルスト
メットヴルスト(Mettwurst)は、生のひき肉を使った生ソーセージです。日本人には少し驚きかもしれませんが、ドイツでは人気のある前菜やおつまみの一つです。
メットヴルストには、スモークしていないものと軽くスモークしたものの2種類があり、それぞれ異なる風味を楽しむことができます。また、形状もスプレッド状のものと固形のものがあります。風味づけには、黒コショウ、ニンニク、カルダモンなどの香辛料が使われ、これらが複雑で豊かな味わいを生み出しています。
メットヴルストは、通常パンに塗って食べます。玉ねぎのみじん切りを上にのせたり、ビールと一緒に楽しんだりするのが一般的です。
クナックヴルスト
クナックヴルスト(Knackwurst)は、かじるとパリッと音がする(knacken)ことが特徴のソーセージです。
豚肉を主原料とし、様々なスパイスやハーブを加えて作られます。スモークされることも多く、独特の風味を持っています。厚めの皮が特徴で、これによってかじったときのパリッとした食感が出るのです。
クナックヵルストは、通常ゆでて食べます。マスタードを付けて食べるのが一般的で、ポテトサラダやザワークラウトと一緒に楽しむこともあります。ビールとの相性も抜群です。
ケーゼヴルスト
ケーゼヴルスト(Käsewurst)は、チーズと肉のハーモニーが楽しめるソーセージです。
豚肉と牛肉で作られ、ゴーダチーズやエメンタールチーズなどのチーズが中に入っています。コショウ、ナツメグなどのスパイスが加えられることが多く、これらが風味を豊かにしています。
ケーゼヴルストは、そのまま食べても美味しいですが、焼いたり温めたりして食べるとチーズが溶けて、より風味が増します。サラダと一緒に食べたり、パンに挟んで食べたりするのもおすすめです。
ドイツのソーセージの食べ方
本場ドイツの屋台で味わう方法
ドイツの街を歩いていると、いたる所でソーセージを販売する屋台(Imbiss)を見かけます。これらの屋台は、本場のソーセージを気軽に楽しめる最高の場所です。
屋台では、多くの場合立ち食いになります。地元の人々に混ざって、活気ある雰囲気の中でソーセージを楽しむのも、ドイツならではの経験になるでしょう。
レストランでのソーセージ料理
レストランでは、本格的なソーセージ料理を楽しむことができます。たとえば、以下のような料理がおすすめです。
- ソーセージの盛り合わせ:数種類のソーセージを一度に楽しめます。
- ソーセージとザワークラウトの煮込み:ビールで煮込んだソーセージとザワークラウトの相性は抜群です。
- ソーセージとポテトのフライパン焼き:ソーセージとジャガイモを一緒に焼いた、ボリューム満点の料理です。
ドイツソーセージに合うビール
ヴァイツェンビール
ヴァイツェンビール(Weizenbier)は、小麦を使って醸造された白ビールです。特に、バイエルン地方の白ソーセージ(ヴァイスヴルスト)との相性が抜群です。
ラガービール
ラガービールは、ドイツで最も一般的なビールタイプです。多くのソーセージと相性が良く、特にブラートヵルストやクナックヴルストとの組み合わせがおすすめです。
● 関連記事:ドイツビールを楽しむ完全ガイド:特徴、種類、有名な理由、歴史、祭り情報など
ドイツソーセージをお土産にできる?
ドイツソーセージを日本に持ち込む場合の条件
残念ながら、ドイツのソーセージを日本へのお土産として持ち込むことは、基本的には難しいです。これは、日本の検疫制度が厳しいためです。
しかし、いくつかの例外があります。
- 缶詰や瓶詰めの肉製品:密封された状態で、常温保存可能なものは持ち込める可能性があります。
- 乾燥した肉製品:サラミなどの乾燥した肉製品は、条件を満たせば持ち込める場合があります。
ただし、これらの製品でも、動物検疫所での検査が必要です。また、製品によっては輸入が認められない場合もあるので、事前に確認することをおすすめします。
お土産にできるソーセージ関連の商品
上記のとおり、日本にソーセージを持ち込むことは難しいのですが、代わりに、以下のようなソーセージ関連のお土産を検討してみてはいかがでしょうか?
- ソーセージ用のマスタード
- ソーセージを食べるための特製カトラリー
- ソーセージをモチーフにしたキッチン雑貨
- ドイツのソーセージレシピ本
特に、ドイツのソーセージ用のマスタードは、種類が豊富で、それぞれに特徴があります。ソーセージの種類や個人の好みによって、最適なマスタードを選ぶことができるので、お土産としておすすめです。
おわりに
ドイツのソーセージは、長い歴史と文化を持つ国民食です。地域ごとに異なる特徴や食べ方があり、それぞれに個性豊かな味わいがあります。
この記事で紹介した10種類のソーセージは、どれもおすすめのものばかり。ぜひお試しください。また、ドイツには、ソーセージだけでなく、ビールやパン、デザートなど、魅力的な食べ物がたくさんあります。旅の間、さまざまなグルメにチャレンジして、舌で楽しむドイツ旅行を満喫してください。
ドイツ旅行では、インターネット接続が欠かせません。インターネットがあれば、おいしいソーセージのお店を探したり、メニューを翻訳したり、食べた料理の写真をすぐにSNSにアップロードしたりすることができます。
ドイツでインターネットをご利用の際は、グロモバWiFi、グロモバeSIMをぜひご検討ください。
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